デザインの傾向の読み方
2010-08-30 21:25:45 (13 years ago)
従来、ファッションの業界では、
パリコレをはじめとする、
ヨーロッパのコレクションから
その先の流行が始まります。
そのため、パリコレの流れを追っかけていると
日本での流行も見えてきました。
ところが、このデフレ不況が
世界的な流れとなり、
ハイブランドの高価な商品が売れなくなってきています。
従来だと、上記のようにパリコレとかのニュースが
僕達のデザインのネタにも使えていたのですが、
ハイブランドのファッションが一般市場と乖離してしまい、
ネタとして有効でなくなってきました。
そんな僕達が最近、マークしているのが
ハイブランドの“服”以外のアイテムです。
特に、ハイブランドから出ているコスメなどの商品は
デザインの参考資料として最適です。
最近、来年の春に向けて、
新作ブライダルカードを制作中です。
その参考資料の一つとして、
利用しているのが「PRADA」の香水のパンフレットです。
ブライダルのような高額商品のイメージと
ハイブランドの香水のイメージは
相性も抜群だからです。
昔から、どのハイブランドも
香水やコスメがドル箱となっています。
特に、服が売れにくくなっている今、
これらに対してかなり力を入れた販売がされています。
この「PRADA」のパンフレットでは、
傾向色と素材感、全体のデザインのバランスを研究することが
できました。
色目としては
ここ何年か流行の
「ヌードピンク」と「ペパーミントグリーン」
それに、「ボルドー」がしばらく流行しそうですね。
あと、昨年から定番の「白」も受けています。
あと、デザインテイストとしては、
クラシカルなイメージは
高級感を演出するための欠かせない要素となってきました。
それに、素材感としては
クールな感じよりもナチュラルなごつごつ感。
革やシルク、麻などの自然素材の質感が受けています。
デザイナーがデザインを考える上で、
斬新さは重要です。
しかし、まるで理解できないような斬新さは
企業とユーザーのコミュニケーションとして
成立しません。
あくまで、ユーザーの認識に則って、
新鮮さを演出することがデザイナーに求められています。
そのためにも、ユーザーが
無意識にでもどのような情報により
価値観を築き上げているのかを
僕達デザイナーが把握しておかなければいけませんね。
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