物語をデザインできないアパレル業界の悩み
2010-05-25 00:49:42 (13 years ago)
カテゴリタグ:
デザイン
僕は世の中の流れを考えるときに
ファッション業界の動向を観察するようにしています。
例えば、飲食店であっても自動車業界であっても
その時々の趣味趣向に逆らう訳にはいきません。
たとえ、自動車業界が基幹産業であると言っても、
若者達が車を買わない時代ではどうすることもできないのが
現状です。
その若者達の動向を測る鏡が“ファッション”です。
WWD(ウィメンズ・ウェア・デイリー・ジャパン)5月24日の記事、
「メンズセレクトショップ特集」で、
最近のセレクトショップの動向が取材されていました。
その内容を見ると
ユナイテッドアローズ、BEAMS、ジャーナルスタンダードなど、
有名セレクトショップは服屋というよりは雑貨屋さんのような
雰囲気になっています。
その原因はファストファッションの影響により
いわゆる“服”がオーラを持てなくなり、
高額商品が売れないので、
周辺商材で利益を取らざる得なくなったのです。
ファッション業界は
ファストファッションによって物語を失い、
コモディティー化(消費物化)が急速に進みました。
そして、この流れは
ファストファッションに全ての責任があるのではなく、
ラグジュアリーブランドにも大きな責任があります。
なぜなら、ラグジュアリーブランドが巨大企業の傘下となり、
まるで投資産業のようになったことで、
かつてのココ・シャネルのような天才デザイナーよりも
トムフォードのようなビジネスマンを
重用するようになり、
「物語」作りを行わないようになったからです。
そして、市場はファッションの中の「物語」を重要視しなくなったことで
ファストファッションが生まれやすい土壌を創り上げたのでしょう。
ファストファッションの製造拠点はインドネシアや中国の
縫製工場です。
ブランドは違えど、同じ工場で製品を作っている状態。
そうして、生産されたステレオタイプの衣料品に
消費者が興味を持たなくなり、
今頃になって、ファッション業界が物語の重要性を
あらためて感じているのが現状です。
かつての産業革命を思わせる出来事です。
ファッションやインテリアが貴族特有の文化であったのが
産業革命により粗製濫造された工業製品により
社会の“物”に対する価値観が急激に損なわれました。
その失われた価値を取り戻そうと
イギリスのウィリアム・モリスは「アーツ&クラフト運動」を
行いました。
100年以上の時間を経て、
かつての産業革命時代の再来を
今に経験しているような気がします。
そして、ウィリアム・モリスの「アーツ&クラフト運動」のように
新たな“物語”が重要視される時代になろうとしていることも
強く感じる今日この頃です。
もし、企業の物語作りにお悩みの方は「DRIVE」まで!!
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その時々の趣味趣向に逆らう訳にはいきません。
たとえ、自動車業界が基幹産業であると言っても、
若者達が車を買わない時代ではどうすることもできないのが
現状です。
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最近のセレクトショップの動向が取材されていました。
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有名セレクトショップは服屋というよりは雑貨屋さんのような
雰囲気になっています。
その原因はファストファッションの影響により
いわゆる“服”がオーラを持てなくなり、
高額商品が売れないので、
周辺商材で利益を取らざる得なくなったのです。
ファッション業界は
ファストファッションによって物語を失い、
コモディティー化(消費物化)が急速に進みました。
そして、この流れは
ファストファッションに全ての責任があるのではなく、
ラグジュアリーブランドにも大きな責任があります。
なぜなら、ラグジュアリーブランドが巨大企業の傘下となり、
まるで投資産業のようになったことで、
かつてのココ・シャネルのような天才デザイナーよりも
トムフォードのようなビジネスマンを
重用するようになり、
「物語」作りを行わないようになったからです。
そして、市場はファッションの中の「物語」を重要視しなくなったことで
ファストファッションが生まれやすい土壌を創り上げたのでしょう。
ファストファッションの製造拠点はインドネシアや中国の
縫製工場です。
ブランドは違えど、同じ工場で製品を作っている状態。
そうして、生産されたステレオタイプの衣料品に
消費者が興味を持たなくなり、
今頃になって、ファッション業界が物語の重要性を
あらためて感じているのが現状です。
かつての産業革命を思わせる出来事です。
ファッションやインテリアが貴族特有の文化であったのが
産業革命により粗製濫造された工業製品により
社会の“物”に対する価値観が急激に損なわれました。
その失われた価値を取り戻そうと
イギリスのウィリアム・モリスは「アーツ&クラフト運動」を
行いました。
100年以上の時間を経て、
かつての産業革命時代の再来を
今に経験しているような気がします。
そして、ウィリアム・モリスの「アーツ&クラフト運動」のように
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強く感じる今日この頃です。
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