Deprecated: Assigning the return value of new by reference is deprecated in /home/users/2/floppy.jp-drive/web/dcon_blog/class/View.php on line 25

Deprecated: Assigning the return value of new by reference is deprecated in /home/users/2/floppy.jp-drive/web/dcon_blog/class/View.php on line 30

Warning: Cannot modify header information - headers already sent by (output started at /home/users/2/floppy.jp-drive/web/dcon_blog/class/View.php:25) in /home/users/2/floppy.jp-drive/web/dcon_blog/class/View.php on line 81
デザインで会社をめっちゃ面白くするブログ!!::現代の「デザイン」の役割
 HOME  >ブログ  
CALENDAR
<< April 2024 >>
SunMonTueWedThuFriSat
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930
TAGS
ARCHIVES
Search this site.
ブログ表示 | リスト表示
現代の「デザイン」の役割
ワールドビジネスサテライトニュースで
「デザイン・イノベーション」の特集がありました。

製造業が行き詰まっている昨今、
“デザイン”の力で
日本製品を海外に売りだそうという機運が
日本の各地で立ち上がっています。

僕はいつもブログで書いていますが、
多くの日本企業は
“デザイン”の活用方法を
「カタチを変える技術」としか考えていません。

キレイなカタチにしたり、
キレイな色を塗ったりすると
製品の売上げが上がるという考え方です。

以前も言いましたが、
この考え方は1930年ごろのアメリカの
「スタイリング」という考え方から脱していません。

2000年代以降、
アメリカでは「デザイン」をイノベーションのための方法と考え、
従来、デザインと無縁であった世界でさえ、
デザイン的な思考方法を取り入れようとしています。


話をニュースの特集に戻しますが、
そこに出ていた事例のひとつとして、
山形県の伝統工芸で有名な「南部鉄の鉄瓶」の話がでていました。

山形ではかつて沢山の「鉄瓶」メーカーがありました。
しかし、重たくて危険な「鉄瓶」は
軽いアルミなどのヤカンに取って代わられ
すっかり衰退産業となっていました。

鉄瓶オールドスタイル.jpg


その「鉄瓶」がデザインによって
ヨーロッパで大人気となっています。


この人気の切っ掛けを作ったのは
「エンツォ・フェラーリ」のデザイナーで有名な
奥山清行さんです。

彼は地元、山形の産業を再興させようと
多くの企業に対して
「デザイン・イノベーション」を働きかけています。


ニュースで登場していた「鉄瓶」のデザインは
奥山さんではありませんが、
従来の黒い鉄色ではなく、
ポップな赤やオレンジに彩色され、
「鉄瓶」のイメージを全く感じさせないデザインとなていました。

カラフル鉄瓶01.jpg

カラフル鉄瓶02.jpg

これだけ、言うと
結局、「色」や「カタチ」を変えるのが
デザインのように聞こえますが、

ここでのデザインの役割は
「他者の目線になる」ことにより
「既成概念に縛られない」
ことです。

テレビのインタビューで、
「鉄瓶」製造関係者は
なぜ、こんな色の「鉄瓶」が売れているのか
分からないという話でした。

この話から分かるように、
自分たちの常識にとらわれていては
見えないことが沢山あるのが現実です。


そこで、デザイナーとコラボレーションすることで
自分たちの常識では考えられなかった
新たな発想に出会うことができるのです。


しかし、デザイナー側から見ると
決して突飛な発想を持ち込んでいるわけではありません。

デザイナーという職業は
様々な業種の疑似体験をする仕事です。


僕自身も
美容院、会計会社、機械メーカー、飲食店、公務員と
全く異なる世界を沢山経験してきました。

そのような経験から、
物事に先入観を持たない訓練をされてきました。

どんな内容に対しても
客観的な目線に立ち、
より最良と思われる解答を
導き出す習慣がついてくるのです。

多くのクライアントは
自分たちの世界に慣れてしまっているので、
自分たちの世界を客観的に見ることが
出来なくなっています。

そのため、当たり前の事に
気がつかなくなっているのです。


ギリシャ語で「スコトーマ」という言葉がありますが、
直訳すると「盲点」という意味です。

つまり見慣れてしまって
何もかもが当たり前になっているのです。


そんな当たり前を
分かりやすく変えていくのがデザインの役割です。

僕の経験から
多くの企業は当初、僕達の提案に
強く反発します。

ようは、僕達の提案に前例が無いからです。

しかし、僕達の提案は
突拍子もないモノではなく、
他の業界では当たり前のことだったりすることです。


つまり、アパレル業界の常識を
医療業界に持ち込むと
非常識と思われるだけのことです。


このように
他の場所にあることを
ずらして持ってくるだけで
「デザイン・イノベーション」がおこるのです。


だから、企業が僕達デザイナーを活用する意味は
自分たちの常識を打破することにあります。



単純に自分たちが気に入る
カッコイイカタチ作りにあるわけではないのです。

| permalink | comments(1) | trackbacks(0) | この記事を編集する |
<<4時間のブレスト | イノベーターとしての「坂本龍馬」 >>