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デザイン・イノベーションを考える
イノベーションデザイン.jpg

ドイツ・フロッグデザインの創業者
ハルトムット・エスリンガーという人が書いた、
「デザイン・イノベーション」翔泳社
というとても面白い本があります。

エスリンガーは1969年、若干25歳でフロッグデザインを設立し、
今や400名以上のデザイナー、コンサルタントを抱える、
世界的イノベーション・コンサルティング・カンパニーです。

彼の手がけた、初期のアップル製品のデザインは
今でも伝説となっています。

apple.jpg


そして、本の冒頭にある「本書を推薦する言葉」を書いている
アートディレクター原研哉氏の文章に僕はとても興味をひかれました。

なぜなら、その文章に書かれているデザイナーの役割が
とても現代的なものであり、
デザインによるイノベーションが何たるものかを、
とても短い文章で的確に捉えているからです。

全文、ご紹介します。



「優れたデザイナーは、多方面にわたる夥しいビジネスシーンに

多層的・連続的に接触し続けている。

だから、イノベーションが生まれる刹那の運動メカニズムを

高速度カメラのように緻密にその目に捉えることができる。

ひとつの企業に専念せざる得ない企業家の目とはそこが異なるのだ。

デザイナーが創造的なコンサルテーションを

行うことができるのはそういう資質においてである。

有能なデザイナーが企業経営と結びつくことで

何がもたらされるかについて、

ビジネスリーダーはもう少し把握しておいた方がいいかもしれない。

産業ヴィジョンの再構築が真摯に求められている現代の日本であればこそ。」
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ブランドとは!?
apple.jpg


先日、家電量販店にノートパソコンを見に行きました。

やっぱり、アップル派の僕は
WINDOWSのパソコンよりもマッキントッシュに釘付けになります。

しかし、今回はWINDOWSをベースにした
ノートパソコンを探しに行きました。

正直デザイン的にはVAIO以外、目も当てられないものです。
(僕がデザイナーだからなのか?一般ウケは僕の価値観と違うのか?)

VAIO.jpg

やたらと、ツルツル、ピカピカのボディーに、
必要以上のキーボードの文字デザイン。

まあ、デザインは個人の主観ですので
僕が最悪だナーと思ったのが、
ノートパソコンのカバーにドカーンと入ったメーカー名。

昔はこじんまりと入っていましたが、
最近の特に日本メーカーパソコンは
これでもかというぐらいの大きさで
社名ロゴが入っています。

恐らく、アップルを真似て、
経営コンサルタントか代理店にそそのかされて

「社長!!アップルの成功はやはりブランディング!!
ブランディングのためにもロゴマークをしっかり目立たせましょー!!」

という声が聞こえてきそうです。


日本メーカーの大きな勘違いは
見た目をブランディングと考えていることです。
(デザインは最悪ですが…)

アップルは
未来を感じさせるメッセージを
世の中に放ち、
そのメッセージに共感する“ファン”によって
支えられていると言うことです。

恐らく、パナソニックやシャープや東芝というブランドに対して、
安心感や信用度を持っている消費者は沢山います。
(それはむしろアップル以上です)

ところが、上記のメーカーのファンがどれだけいるでしょうか?

それらはタダ単なるコモディティに過ぎないのではないでしょうか?

逆にアップルはコモディティではないと多くのファンが考えています。

ロゴマークはその“文化”を象徴して初めて、
消費者に受け入れられる物ではないでしょうか?


ブランドとは何か?

そのことを日本企業はもっと考えるべきではないでしょうか。

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デザインの傾向の読み方
PRADAのパンフ.jpg


従来、ファッションの業界では、
パリコレをはじめとする、
ヨーロッパのコレクションから
その先の流行が始まります。

そのため、パリコレの流れを追っかけていると
日本での流行も見えてきました。

ところが、このデフレ不況が
世界的な流れとなり、
ハイブランドの高価な商品が売れなくなってきています。

従来だと、上記のようにパリコレとかのニュースが
僕達のデザインのネタにも使えていたのですが、
ハイブランドのファッションが一般市場と乖離してしまい、
ネタとして有効でなくなってきました。


そんな僕達が最近、マークしているのが
ハイブランドの“服”以外のアイテムです。

特に、ハイブランドから出ているコスメなどの商品は
デザインの参考資料として最適です。


最近、来年の春に向けて、
新作ブライダルカードを制作中です。

その参考資料の一つとして、
利用しているのが「PRADA」の香水のパンフレットです。

ブライダルのような高額商品のイメージと
ハイブランドの香水のイメージは
相性も抜群だからです。


昔から、どのハイブランドも
香水やコスメがドル箱となっています。

特に、服が売れにくくなっている今、
これらに対してかなり力を入れた販売がされています。


この「PRADA」のパンフレットでは、
傾向色と素材感、全体のデザインのバランスを研究することが
できました。

色目としては
ここ何年か流行の
「ヌードピンク」と「ペパーミントグリーン」
それに、「ボルドー」がしばらく流行しそうですね。

PRADAピンク.jpg

PRADAグリーン.jpg

PRADA赤.jpg

あと、昨年から定番の「白」も受けています。

あと、デザインテイストとしては、
クラシカルなイメージは
高級感を演出するための欠かせない要素となってきました。

それに、素材感としては
クールな感じよりもナチュラルなごつごつ感。

革やシルク、麻などの自然素材の質感が受けています。


デザイナーがデザインを考える上で、
斬新さは重要です。

しかし、まるで理解できないような斬新さは
企業とユーザーのコミュニケーションとして
成立しません。

あくまで、ユーザーの認識に則って、
新鮮さを演出することがデザイナーに求められています。


そのためにも、ユーザーが
無意識にでもどのような情報により
価値観を築き上げているのかを
僕達デザイナーが把握しておかなければいけませんね。

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現代の企業に本当に必要なものは?
今回、同志社大学の中村さんとともに
論文作成のために「デザイン・イノベーション」ということをテーマに
ハグルマ封筒株式会社さん、「いいちこ」の三和酒類さんから
インタビューをとらせていただき、
早くも、多くの「気づき」に巡り会うことができました。

いいちこ.jpg

ハグルマ封筒の杉浦社長から
僕の「デザインをどのように企業として活用しているのか?」
という質問に対し、

「かつて、封筒や手紙は“情報の伝達”手段であった、
しかし、FAXやインターネットなど発達により、
それらが“情報の伝達”手段として取って代わってきた。

今、あらためて紙による封筒や手紙の役割は
“気持ちの伝達”や“自分らしさの伝達”に
変わってきた。

そこではデザインの役割が大きい」

と答えられました。



また、三和酒類の赤松会長に対し、

「御社の“和”の精神はどのように保たれているのか?」
と質問したところ。


「会社には“企業の論理”が当然ある。
物事を合理化し、利益を追求するのが“企業の論理”である。

しかし、会社には“企業の論理”ともう一方で
“人間の論理”が存在する。

“人間の論理”は“企業の論理”と全く違ったもので、
“楽をしたい”とか“人と仲良くした”とか、
“楽しいことをしたい”とかの欲望を持っている。

私たちの会社では“企業の論理”とともに、
“人間の論理”をとても大切にしている」

と答えられました。

現赤松会長のお父様である創業者の一人
赤松重明氏は、

「産業主義の時代ならともかく、
今の情報化社会において、利益だけを追求する、
利益だけしか見えないような経営を企業がやることは、
企業を潰すことだ。
もう少し、利益だけでないものを見ていく、

見える会社にしようじゃないか。

なんぼ儲かっても次の日に転んだら企業はダメなんだ。
“企業は継続なり”だよ」

といい続け、社員にワイドな見方を根付かせました。

その考え方をアートディレクター河北秀也氏が
執念ともいえるほどのこだわりで、
グラフィックに展開し続け、
企業文化を伝達する役割となっています。


この両者に共通しているのは
「企業文化」に対する
確固たる考え方です。

そして、その「企業文化」を伝達するための
コミュニケーション手段として
「デザイン」を有効に活用していることです。


近頃のデフレ社会の波に
経営者やデザイナーが飲まれ切っている気がします。

間近な利益だけを追っかけ、
とても貧しい考え方にさいなまれているのが
今の日本の社会のような気がします。

一年後の未来を見ていれば、
上がったり下がったりするものです。

しかし、100年後を見たときに
大きく上り坂を描ける経営を考えるのが
日本の企業には向いているのではないでしょうか?

カモ井.jpg


今回の研究の成果により、
少しでも素敵な企業作りに
お手伝いできればと考える今日、このごろです。

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「いいちこ」三和酒類を取材してきました。
この25日、大分の宇佐市の
「いいちこ」で有名な三和酒類、赤松会長に
インタビューをさせていただきました。

インタビューの目的は、同志社大学中村さんとの
共同研究として「デザインイノベーション」を調査するためです。

三和酒類は
JRの柳ヶ浦駅からタクシーで20分ほど走り、
ゴルフ場に行くのかと思うような山の中を抜けて、
森に囲まれた場所にあります。

いいちこ本社2.jpg

いいちこ本社3.jpg

本社に着くと、
営業部長の都瑠さんにお出迎え頂きました。

都瑠さんは僕と同年代で、
とても穏やかな方でした。

約3時間以上のインタビューを
赤松会長と都瑠さんからさせていただきました。

三和酒類は今や年商500億以上の大きな会社ですが、
赤松会長と都瑠さんの人柄に
大きな会社の幹部の尊大さをみじんも感じさせませんでした。

赤松会長.jpg
左が赤松会長で右が営業部長の都瑠さん



三和酒類は昭和33年に宇佐市ある
小さな造り酒屋3社が集まって
できた会社です。

その後、血のにじむような努力による商品開発と
哲学的とも言えるような企業理念の確立により、
地理的条件から考えられないような
エクセレントカンパニーを築き上げることができました。

いいちこ標語.jpg

いいちこ標語2.jpg


今回僕達の取材テーマは
「デザインイノベーション」ですが、
本質的な企業哲学とデザインがどのように関わり、
そのことにより企業がどのように発展かの
調査を目的としています。

今回の三和酒類は
多くの人がよく目にする「IICHIKOポスター」で
有名ですが、
三和酒類ではデザインを表面的なものとして
考えず、企業の本質的なリソースと
捉えています。

それにはアートディレクターの河北秀也氏の存在が
大きく関係しています。

詳しいことは、
これからまとめる論文に描きますが、
三和酒類からお聞きしたお話には、
企業がブランドとなり存続、繁栄するための
重要なキーワードが沢山現れてきました。


日本のエクセレントカンパニーを
研究する旅は始まったばかりですが、
この旅の成果の大きさを確信させられた
三和酒類の訪問でした。

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